平成26年、日本創成会議により、豊島区は23区で唯一、「消滅可能性都市」と指摘されました。指摘を受けてから2年半。本年度(2016年)、豊島区に「女性にやさしいまちづくり」担当課ができました。ところでこの「女性にやさしいまちづくり」という言葉ですが、「女性だけ?」、「やさしいってどんな?」など少し漠然としているかと思います。豊島区の「女性にやさしいまちづくり」は、ひとりひとりの多様なライフスタイルを大切にすることを基本コンセプトに、女性に視点をあわせてまちを見渡すことで、子どもや年配者、外国人などすべての人が住みやすく、働きやすい、誰もが自分らしく暮らせるまちを目指すものです。

今、豊島区は池袋周辺を中心に再開発が急ピッチで進んでおり、2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会に向け大きく変貌を遂げようとしています。一方、昔ながらの住宅街やまち並みが残り、近所づきあいや地域のつながりもあります。このような、巨大ターミナル駅や大規模商業地域を抱えながら、徒歩圏内に下町情緒を残すまち並みや住宅街が共存している豊島区は、都会にあって、「ローカル」という言葉が似合うまちだと思います。変わるものと変わらないもの。モダンとレトロ。下町と山の手。伝統工芸と先端テクノロジー、ハイカルチャーとサブカルチャー。それらの幅の広さと懐の深さ。学生や働く人、住民や買い物・観光客、若者と年配者が渾然一体となり、一色(ひといろ)に染まらないところが、豊島区の魅力のひとつだと感じています。

これまで、いわゆる「住みやすい」と言われてきたまちは、自然や立地などすでに備わっているものに加え、子育て支援や教育の充実など、行政が提供するものによるところがほとんどでした。そんななか、これから住みやすいまちになるのは、暮らしや子育ての場面で、与えられた環境に受け身になるのではなく、自ら動いてよりよい地域を作り上げていく人々が多く住んでいるまちなのだと思います。

例えば、

  • 「仕事と生活がゆるやかにつながり、子どもも大人も自分らしく過ごすことができる新しいコミュニティづくりに情熱を注ぐ家族」
  • 「家族や子どものそばで自分のペースで働くために、お母さん達の居場所となるようなカフェを切り盛りする元キャリアウーマン」
  • 「子育て中のお母さんや若きクリエイターに創作や発表の場を提供しているまちづくりマスター達」
  • 「空家や中古物件を、住み手の個性にあったリノベーションをし、欲しい暮らしを手作りすることで、新しい住み方、働き方を生み出している若きリーダー達」
  • 「地域の子どもを地域で見守り、子どもだけでなく大人にとっての居場所づくりを目指す人」
  • 「外国人旅行者に、日本人の日常の暮らしや、この街でしか体験できないことを追求しサービス提供している宿」

など…

彼らに共通するのは、いわゆる地元愛や郷土愛的なものに限定されず、必ずしもそこで生まれ育っていなくても、自分たちの住んでいる場所やまちに、自分ゴトとして参加し、何らかの形で関わっていく、という点です。そして豊島区には、このような魅力的な人々が多く暮らしています。何か足りないものを補い合え、共に前向きに暮らしを創り上げていける人々です。

わたしらしく、暮らせるまち。
本サイト「としまscope」は、このような人々にスポットをあてながら、豊島区で暮らす人々、働く人々、まちづくりのプレイヤーとして活動をしている人々が主役となることはもちろん、これからあたらしく住むこと、働くこと、そして誰もが自分らしく暮らせることを、さまざまな情報を発信することで、豊島区に関わるみなさんの暮らしを応援する存在でありたいと願っています。

豊島区 女性にやさしいまちづくり担当課長 宮田麻子


豊島区|女性にやさしいまちづくり

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