「ビックカメラ」といえば、池袋駅周辺で、とても大きな存在感がありますが、豊島区との関わりを教えてください。

ー「池袋北口で店舗を開店し約40年。店舗も増え、池袋駅周辺には6店舗もありますし、本社もずっと豊島区内です。グループ企業も池袋周辺に多くあります。そのため長い間、地域の皆さんに支えていただき、本当にありがたいと感じております。昨年(2017年)には、子育て支援のための都市型保育園『Bic Kids』を開園したのですが、社員だけでなく、日頃の恩返しという意味も込め、地域の方にも開かれた保育園にしました。保育園不足の昨今、豊島区に住んでいたり通勤していたりする働く親御さんたちの力になれたらと。もともとの開園のきっかけは、従業員にとってもより働きやすい環境を提供するためです。ビックカメラには女性向けの商品が多いため、店舗で働く女性達が非常に活躍しています。そのため、少しでも長く働いてほしいという思いがあるのですが、過去、保育園が見つからないという理由のためにやむを得ず退職されてしまうメンバーも多かったため、出産休暇後、安心して復帰してもらえるようにとつくりました」

働くパパやママ、特に女性にとってはとても嬉しい保育園ですね。他にはどんな取り組みをされていますか?

ー「育児でいうと、時短勤務の対象年齢がこれまで小学3年生までだったものが、6年生までに延長されました。30分単位で勤務時間を刻むことができるので、それぞれの都合にあわせて働きかたを柔軟に決めることができるように。また、育休や退職後に無理なく復帰できるように、個別面談やセミナーを行うなどの支援を行っています。 やむを得ず退職となったメンバーに対しては、ジョブリターン制度もスタートしています。経験者が再びビックカメラで働いてくれるのが、会社にとってはとても嬉しいことなので、積極的に復帰を支援しております」

育児をしながら働く女性が多く活躍されている職場とのことですが、女性にとって働きやすい職場環境とは?

ー「女性達が今の仕事にやりがいや存在意義を感じられる職場だと思います。現在、社員の評価制度改定やアルバイトのキャリアアップ支援を進めています。今回、より女性社員達の能力開発に繋げる事の出来る評価制度に変更しました。また、ビックカメラのアルバイトは半数以上が女性です。このアルバイト達の活躍に対しても公正に評価する仕組みを構築しています。同時に、周囲の理解を深めることも大切だと思っております。女性の働きかたについて、特に働くお母さんの気持ちや行動を理解してもらうことが必要かと。ビックカメラでは『イクメン』を今以上に増やしていきたいと考えております。お母さんの大変さや、快適な働きかたについて考えてほしいという思いから、男性も無理なく育児に参加できるようにするために、労働時間を削減。レジや端末のシステム改善を行う事により、無駄な時間を徹底的に検証し改善することで、効率化を実現しました。
さらに、育児支援のための各種制度や働くお母さんの1日をまとめた『働く女性のハンドブック』を制作し、男性管理職に配布しました。このハンドブックによって、お母さんの大変さを知ったという管理職の声もありました。また、風通しの良い職場環境も整えています。まず、女性専用の相談窓口や育児、働き方に関する相談窓口を設置しました。従業員の声を会社が受け止め、体制を見直し、整えることで働きやすい環境が作られていくと思います。また、労働組合とも連携し、双方で従業員の声をタイムリーに吸い上げ環境整備を行う仕組みを作っています。そのおかげで、子育てサポート企業として厚生労働大臣の認定を受けた証の『くるみんマーク』を取得することもできましたし、なにより、女性の離職率がぐんと下がったことが嬉しいですね」

様々な取り組みにより「働きやすい職場」として、対外的にも社内からも評価を得てきたようですが、今後の取り組みや、池袋を象徴する企業としての街づくりのビジョンなどをお聞かせください。

ー「ビックカメラでは、時短家電や美容商品等々、女性達がより便利に、より楽しく、より綺麗になれる商品を沢山取り扱っています。そんな商品を、より多くの女性のお客様に知って頂き、豊かな生活を送るお手伝いをさせて頂きたいと考えています。一例として、育児休暇から復職した女性社員達は、ビックカメラにある商品が、いかにお母さん達の生活の味方になるかを、自分自身がお母さんになって改めて実感する事も多いと言っています。そのため、店舗によっては主婦の社員達でチームを組み、主婦のお客様が買い易い店舗づくりを行ったり、主婦のアルバイトの方が実演販売を行ったりと、主婦目線の商品提案やイベント企画等の取り組みを行っています。
女性の社員やアルバイトを店舗に増やす事によって、このような取り組みを積極的に進め、女性目線の接客や店作りを今以上に進めて行きたいと考えております。結果として、女性のお客様に今以上にビックカメラを面白い!買いやすい!と思って頂きたいと常に考えております。また、保育園の開園をきっかけに、近隣の方との交流も増えたことで、コミュニケーションの大切さを感じたのですが、これからは豊島区内の企業間同士の交流や、情報交換などの場があるといいなと思っております。豊島区に関わる全ての人と交流を深め、開かれたまちづくりに貢献していきたいですね」

インタビュー:宮田麻子(豊島区女性にやさしいまちづくり担当課長)
文:田口みきこ
写真:西野正将


根本奈智香

株式会社ビックカメラ 執行役員人事部担当部長兼ダイバーシティ推進室室長
2013年に人事部担当部長に異動、現在はダイバーシティ推進室長も兼務。社員の意識調査を大切に、コミュニケーションの場を増やすことで、働きやすい環境づくりに努める。休日はのんびりと読書をするのが趣味。

ビックカメラ
http://www.biccamera.co.jp/bicgroup/index.html


としまのイクボス