帝京平成大学は現在3つのキャンパスがあり、池袋キャンパスは平成20年に開設しました。最初にできた千葉キャンパスから移られて、なにか環境の違いを感じましたか?

この池袋キャンパスは池袋駅から徒歩圏にあり、人も多く、お店もたくさんあるような都心にあるので、郊外の広々とした敷地にある千葉キャンパスとは雰囲気がかなり違います。豊島区や警察署、消防署、地域団体などから、いろいろな企画やイベントに声をかけていただき、学生たちも積極的に参加しています。こうしたチャンスが多いのは池袋ならではだと思います。

具体的にはどのようなことに参加されているのでしょうか?

たとえば豊島区のおまつりに学生がボランティアとして参加して、催し物のお手伝いをさせていただいたり、池袋の見守り隊のパトロールに参加させていただいたり、地元の消防団にも学生消防団員として参加させていただいています。このキャンパスは災害時の帰宅困難者の一時避難施設にもなっているのですが、豊島区の帰宅困難者対策訓練にあわせて学生が300人以上参加した防災訓練を行いました。
このキャンパスで学んでいる学生の多くは、卒業後、病院や福祉施設などで働く、医療系の国家資格を持つ専門職を目指しています。元々、誰かの役に立ちたいという気持ちも人一倍強いのだと思いますし、なによりも将来のためのいい経験になっていると思います。

大学の講義だけでなく、地域の方と触れ合うことで学ぶことも大きいということですね。

本学の建学の精神は“実学の精神”を基としていますから、キャンパスの外でこうした機会を得ることは大学としても願ったり叶ったりで、素晴らしいことだと思います。学生にとっては勉強になるし、自信にもつながるでしょう。とても貴重な経験をさせていただいていると思います。

帝京平成大学は豊島区のイクボス宣言にも参加されています。女性にやさしいまち、女性にやさしい職場とはどのようなものだと思いますか?

出産・育児だけでなく、最近は介護離職される方も増えています。これは女性に限らないのですが、自分のキャリアを無駄にせず働き続けていく環境づくりのためには、まず各々がスキルアップし、さらに情報を共有化して開かれた組織を目指し、誰かひとりに責任を負わせないようにすることが大切だと思います。 私自身、研修医を経たあとに一人目を出産し、院内保育室とベビーシッターを併用して、たくさんの方に協力していただきながら仕事を続けていました。医療系の仕事や救急救命士、栄養士などの専門職に就くであろう学生には、途中でお休みする期間があったとしても仕事を続けていってほしいし、そういうことが可能な社会になってほしいですね。

最後にキャンパスのある池袋の印象を聞かせてください!

私は神戸の出身で、池袋というと小さい頃からサンシャインのある大都会!というイメージでした。とにかく人が多くて街が賑やかです。子どもが小さい頃は、そのサンシャインによく遊びに行きました。でも、大学から少し歩くと小さい住宅がたくさん並ぶ静かな住宅街があり、下町のような情緒もあります。地域の子どもたちや年配の方とも触れ合う機会が多く、学生たちも豊島区の皆さんに育てていただいているという感じがしますね。

インタビュー・文:切替智子
写真:西野正将


冲永寛子

帝京平成大学 副理事長 学長 医学博士・医師
東京大学医学部医学科卒業。東京大学医学部附属病院を経て2006年に帝京平成大学副理事長に就任。2007年8月から帝京平成大学学長に就任。日本内分泌病理学会奨励賞、アクロメガリーフォーラム奨励賞を受賞。2016年、「としまイクボス宣言」に参加。自身も中学生2人の母として、仕事と生活の調和を目指している。

帝京平成大学 https://www.thu.ac.jp/


としまのイクボス