「自分たちのまちは自分たちでオモシロく!」〜としま会議ができるまで

2014年8月、当時東池袋にあったコワーキングスペースco-ba ROYAL ANNEXでスタートしたとしま会議は、これまでに29回開催され(番外編を除く)、130人以上のゲストスピーカーを招いてきました。毎回4、5人のゲストが自身の活動についてスライドを使って紹介するコーナーと、地域の飲食店の料理が振る舞われるケータリング・パーティーとの2部構成。現在は、豊島区の各所で開催されるようになったとしま会議について、中島さんにお話を伺います。



まず、としま会議を企画したきっかけを教えてください。

—僕は池袋に住んで11年ですが、約4年前、co-ba ROYAL ANNEXに拠点を構える前までは、地元での知り合いは3人しかいませんでした。でも地元に拠点を持つようになって、実は面白い人たちは自分が住むまちにもたくさんいることを知りました。そんな人たちをもっと発掘して、誰かにも紹介したくなったのと、僕自身がまちをどうやったら楽しめるかを考えるようになったのがきっかけですね。としま会議の発起人は、現在グリーン大通り・南池袋公園周辺のエリアマネジメントで活躍されている青木純さん(nest inc.)。その純さんや仲間と一緒にスタートさせました。



トークライブ&パーティーというスタイルで、月に一度は開催するようにしているそうですが、どんなこだわりがあるのですか?

—まちを盛り上げるイベントとなると、ワークショップや町内会などの集まりが思い浮かぶところですが、そうではない選択肢を作ろうと思いました。気軽にご飯を食べにくる感覚で、ついでにトークライブも聴ける、というテイストにしたかったんです。それを「毎月開催」しているのは、2ヶ月以上間を空けると“イベント”で終わるけど、毎月やると“コミュニティ”になってくる。そんな持論が元になっています。



「面白い人」はどうやって発掘しているのですか?

—普段自転車で移動しているのですが、あえて違うルートを走ってみたり、信号待ちしている時に周囲のマンションやテナントに目を配ってみたり。そうやって日常の中でアンテナを立てながら発掘していますし、それができるのは、ここに住んでいればこそですね。新しいお店や改装などの動きに気がつくのはもちろん、何気なく入ったテナントビルに、意外なほど名の知れた企業が入っていたなどの発見もできます。



毎回ゲストスピーカーを4、5人ずつ呼ぶのは大変ではないですか?

それぞれのスピーチは7分ずつですよね。少し短い気がしますが、何か理由があるのですか?



毎回5人のスピーカーはジャンルがそれぞれに異なっていますね。参加者からは、お目当てのスピーカー以外のスピーチも「面白かった!」という感想が聞こえてきますが。

—テーマを1つに絞ると、それに興味を持っている人しか聴きに来なくなる。でも、さまざまなジャンルを一度の回で少しずつ耳にすることで、もともとそれに興味を持っていない人が知るきっかけにもなりますよね。また、なるべくスピーチする人の人柄にフォーカスするようにしているのですが、そうすることで、「どうしてこの人がこういう活動をしているのだろう」と関心を深めてもらうことにつながればいいですね。既にまちにはそれぞれのジャンルのコミュニティがありますが、としま会議を通して、さらにジャンルを超えたつながりができるようにと願っています。



実際としま会議をきっかけに、異なるジャンルのコラボレーションはありましたか?

—イベント、プロジェクト、オリジナルブランド、お店、会社など、いくつかコラボして立ち上がったものがあります。当然、としま会議だけではなく、さまざまな働きかけがあって実現したことです。としま会議がきっかけで知り合うのはもちろん、同じ回でスピーチしたことで新しい動きが始まることもあり、それは嬉しいですね。ジャンルは違っても価値観が同じということもありますからね。だからいつも、スピーカーの5人をどういう組み合わせにするかを考えています。



いつもゲストスピーカーのお話はとても魅力的ですが、何か引き出す秘訣などがあるのですか?

—事前にヒアリングした内容の中から、「その話題に焦点を当てて話してください」とお願いしておくことはあります。僕が聞いて面白いと思ったことは他の人にもシェアしたいですから。でも、やはりゲストスピーカーの魅力ですよね。ゲストに呼ぶ際、とにかく大事にしているポイントは『自分の足で歩いている人』であること。「自分はこれが好きだから作ってます!これがいいと思うからやってます!」という人たちに出てもらっています。やっていることの大小に関わらず、有名か無名か関わらず、です。そうすることで参加者の幅も広がり、職業や年齢の偏りを軽減する意図があるんです。



最近は会場をさまざまに移して開催していますね。

としま会議[番外編]はIkebukuro Living Loop での路上トークライブ!

『都市を市民のリビングへ』をコンセプトに、さまざまなコンテンツのお店が出店したIkebukuro Living Loop。そのメイン会場となった池袋グリーン大通りの一角で開かれたとしま会議[番外編]は、ゲストスピーカーと中島さんとの対談スタイルでした。この路上トークライブについてもお話を伺いました。

会場がさまざまになれば、参加者の幅も広がるとのこと。今回の番外編はまさに道ゆく人が意図せず聴衆となっていましたが、どんな想いで路上ライブに踏み切ったのですか?

—としま会議は2017年3月に開催した、LOCAL! FESTIVAL! by としまscope!の際にも、グリーン大通りで開催しました。実はその時、グリーン大通りでは何年かぶりにマイク使用の許可がおりたそうです。通常の回と同じようにスライド上映もして、「事例をつくる」という目的を果たすために、ほとんど意地でやりましたね。でも、その事例があったことで、少なからず、グリーン大通りでのマイク使用や音楽演奏に繋がったのではないかと思っています。今回のイベントは、池袋のまちにとっては大きなチャンスでもありましたし、せっかくの池袋の一大イベントを盛り上げたい想いで企画しました。準備期間が短くて、突貫だったんですけど。



実際に屋外で開いてみて、得られたこと、苦労されたことなどはありましたか?

—今回は無理をせず、スライドは使わないでトークだけにしました。実は、ラジオのようにイベント会場各所でトークライブを行なってはどうだろう、という構想も練っていました。ラジオ番組のような対話型で進行をしてみたかったので。これって、僕の考えているとしま会議の“原点”なんです。僕がその人の話を聞いて、ここが面白い!と感じたところをさらに掘り下げて聞き出し、それを参加者と共有したい。究極を言うと、としま会議でやっていることって、それだけなんですよね。



最後に、中島さんが今回選んだ8人ものゲストスピーカーはどのような方々だったか教えてください。

番外編に登壇した皆さん

  • 11月18日(土)
  • 11月19日(日)

—「この時点になってくると、ゲストはいくらでもいると思う」と語る中島さん。今後どんなゲストを呼んでどんな場所で開きたいかを尋ねると、行政の方やご高齢の方々などを招き、会場も区役所から高校、サンシャイン60まで視野に入れているとのこと。豊島区を盛り上げる人々の開拓、さらなる広がりが期待できそうです。

文・Ikebukuro Living Loop写真:後藤 菜穂
その他写真:としま会議



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