地域に根ざしたアートトイレ 「南池袋一丁目公園」

「南池袋一丁目公園」のアートトイレを手がけたのは、アートとデザインの専門学校「創形美術学校」に在籍する、5名の学生の皆さんです。デザインのコンセプトを決めるのに、公園近くにあるビックリガードに描かれた「雑司が谷いろはかるた」壁画のいきさつを調べたそう。そして、5名でディスカッションしながら、公園や近隣地域のおだやかな雰囲気を「猫のかるた遊び」というイメージでデザインすることに。


―「開発により失われた一部のかるたを猫達が集めなおし、公園で遊んでいるというストーリーです。制作中は天候にも恵まれ、桜の開花の中で気持ちよく、近隣住民の方や子どもたちからも『かわいい!』と声をかけていただいたりと、本当に楽しい時間でした。『猫かるたの公園』と親しまれるように、明るく楽しげな雰囲気を大切に描きました」

制作中、地元町会の皆さんと壁画制作の学生さんとで一緒に花見をしたり、完成お披露目のときには、町会だけでなく、近所の目白第二保育園の皆さんも来てくれました。




「朝日公園」のアートトイレは豊島区を照らす明るいシンボルに

イラストレーターの椎木彩子さんが手がけた巣鴨一丁目の「朝日公園」のアートトイレのデザインは、地名にはない「朝日」というその名前がヒントになったそうです。すぐ目の前にある小学校も、「朝日小学校」。その由来は「豊島区の東側に位置する」から。その事を知った椎木さんは、太陽の昇る光がこの地域や豊島区全体を照らすような明るいシンボルになるようなトイレにしたいと考えたそうです。モチーフには太陽とはばたく鳥をデザイン。地域の子どもたちとのワークショップなども行い、3日間に渡り、朝日小学校の児童・保護者の方々6組にお手伝いいただき、明るく楽しいトイレが完成しました。
完成後のお披露目では、前回のワークショップ6組の抽選に外れてしまった親子を中心に朝日小学校の児童・保護者の方々が公園に集まり、青空の下(実際は曇り空でしたが)、鳥の絵を描き、旗を作るワークショップを開催。トイレの壁画から始まり、公園中が鳥の絵で飾られました。

―「制作中に毎日見にくるお子さんやご近所の方がいて、トイレができるまでの過程をご覧いただけて良かったです。ワークショップも、絵を描く楽しさを通じて実際に使う方達の思い出になることができそうで嬉しく思いました。朝日と鳥という明るくて親しみやすいモチーフが、いろんな世代の方に受け入れてもらえ、『朝日公園』のトイレが末長く愛用されることを願っております」

続々完成しているアートトイレのご紹介、次回もお楽しみに。そして、ぜひ皆さんも公園に足を運んでみてくださいね。

文:田口みきこ


創形美術学校
創形美術学校は、西池袋にある3年制のアートとデザインの専門学校。指導するのはすべてプロのクリエイター。学生ひとりひとりと向き合うために「本物にふれる本当の力をつける少人数制で基礎から学び 創造する力をつける」をスローガンに掲げています。

https://www.sokei.ac.jp/

椎木彩子
1983年東京生まれ。2005年に文化服装学院アパレルデザイン科を卒業後にイラストレーターの活動を開始。2012年から音楽、書籍、広告、店舗壁画など様々な分野で絵を描く。2017年にHBギャラリーコンペにて装丁家の鈴木成一氏の大賞を受賞。イラストレーターの活動と並行して2012〜2016年に豊島区の巣鴨にある旧朝日中学校を利用した「にしすがも創造舎」内のカモカフェで勤務する。

https://shiikisaiko.jimdo.com/