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ビールと燻製にこだわる、一人ひとりの顔が見えるお店

スモークビアファクトリー、東京燻製工房
山崎 健太さん(株式会社スモークビアファクトリー 代表取締役社長)

会社勤めをしている時から、―「カウンセリングのような、一人一人とじっくり対話できる接客をしたい」という想いを温めきた山崎健太さん。ある時思い切って開業した5坪のBARで、その想いを形にしました。お酒の美味しさや楽しさ、おつまみの重要性、お客様と従業員の大切さ──。小さなBARで学んだことが、その後、要町・東長崎・大塚に次々と構えた《スモークビアファクトリー》の原点となっています。

スモークビアファクトリーのコンセプトはその名の通り「燻製料理とクラフトビール」。2015年の要町店オープンを皮切りに、1年に一つずつ事業を拡充してきました。3店舗目の大塚店に設立したビール工房「NAMACHAん Brewing」もその一つ。若手スタッフの「ビールを造りたい」という熱意に応えて、燻製技術を応用した燻製ビール造りをかなえました。きっかけとなったスタッフをモデルに看板キャラクターを作り、ビールが苦手という若い人や地域の人に親しまれる醸造所を目指しています。

一方で、―「煙も調味料の一つ」と言う山崎さんこだわりの燻製料理は、その美味しさが評判を呼び、商品化の依頼が次々と寄せられるようになりなりました。そうした要望に応えようと東長崎に立ち上げたのが「東京燻製工房」。食材によって最適なチップや工程を研究し、チーズなどの一般的なものから刺身、調味料、アイスクリームなど約200種もの燻製商品を生み出しています。2020年春には工房に販売所も併設しました。

どの店舗もターミナル駅から少し離れた地域に構えてきたのは、回転率の高さを求めることより、来店客との関係性をじっくり育みたいという想いから。それは、燻煙が隅々まで行き渡る様と重なります。―「時間と手間を惜しまず丁寧に作ってこそ出せるおいしいがある。組み合わせ次第で無限に広がる燻製の可能性を、これからも追求したい」と語る山崎さんです。


都市部と住宅地の間にある公園で挑む、あらたな公共空間のかたち

IKE SUNPARK
渡邊 佳菜子さん(株式会社日比谷アメニス)

豊島区では、まちづくりの一環として、池袋駅を中心とする4公園の整備が進められてきました。その4番目の完成となる、としまみどりの防災公園が、2020年7月、《Ike・sunpark / イケ・サンパーク》の愛称でオープンしました。同公園の施工から管理・運営までを請け負う《株式会社日比谷アメニス》の渡邊佳菜子さんは、公民連携の公園づくりに公募の時から携わってきた一人です。―「地域の人の暮らしに根付くよう、この公園にはいろいろな仕掛けがある」とその魅力を語ります。

サンシャインシティの南側、造幣局跡地にできたイケ・サンパークは、豊島区で一番大きな公園となります。広々とした芝生広場は、災害時の一時避難や救援物資の集配拠点として、様々な防災機能を備えています。―「いざという時、迷わず逃げ込んでもらうためにも、日頃から足を運ぶことを習慣づけてもらいたい」と渡邊さんは考えています。その仕掛けの一つが、毎週末開かれるファーマーズマーケットです(2020年冬頃スタート予定)。農家直売の野菜や果物が並び、様々な食材店が軒を連ねるマルシェスタイルで、東池袋らしさが感じられるマーケットをつくっていく予定です。

多くの人が暮らすエリアに誕生するイケ・サンパークを、いかにしてまちに溶け込む公園に育てていくか。計画当初から、渡邊さんは豊島区をはじめとする各事業者と議論を重ねてきました。その試みとして園内に設置する「KOTO-PORT(コト・ポート)」は、新しく事業にチャレンジしたい人を応援するコンテナ型の店舗です。―「公園でのスタートアップを機に、いずれはまちに実店舗を構えてもらいたい」という想いで企画しました。9月初旬までにバラエティに富んだ飲食系4店舗が順次オープン予定です。

―「イケ・サンパークは、ただ整備して終わりという公園ではない。公園で新たなコミュニティが生まれ、公園を起点に周辺地域に交流が広がることを目指してきた」と渡邊さんは言います。防災公園に必要なのは、整えられた機能や物資だけではありません。私たちの暮らしの一部である「公共空間」の可能性を引き出すこと。そのバトンが、地域の人々に渡されます。


鍼灸師として育む、鍼灸の技術とまちとの関係性

Beauty&Healthやなだ鍼灸院
梁田 健一さん(Beauty&Healthやなだ鍼灸院 院長、鍼灸師)

2019年6月、駒込駅から徒歩2分の場所にオープンした《Beauty&Healthやなだ鍼灸院》。「美と健康」をコンセプトにした、完全予約制のプライペートサロンです。院長で鍼灸師の梁田健一さんは、長年アトピーや肌荒れに悩まされた自身の経験から、―「肌の悩みを改善することで少しでも気持ちが前向きになってもらえたら」と、「電気を流す美容鍼」や「刺さない鍼」などのメニューを揃え、心身を一体と捉えた施術を行っています。

実は、スポーツトレーナーを目指して鍼灸師の資格を取得したという梁田さん。12年間勤めた鍼灸整骨院グループで、施術はもちろんのこと、新店舗立ち上げや運営にも携わり、某世界的ロックバンドのライブでメンバーの施術を担当した経験の持ち主でもあります。鍼灸師として意欲的に重ねてきた経験はやがて、―「より多くの人が悩む日常的な不調や不安のケアに携わりたい」という信念へとつながり、独立開業に踏み切りました。

開院の場所選びの際は、23区各所を回ったという梁田さん。駒込に決めたのは、―「商店街の趣や人々の距離感がすごくいいなと思ったから。何より、まちの人とのつながりを大切にしたいと考えているので」と話します。開院当初から積極的に地域へのアプローチを始め、今では「やなけん」の愛称で親しまれる存在に。駒込界隈のセラピスト仲間と協同開催した「駒込 小顔フェス」や「青空施術市」は、そうした“つながり”から実現した企画でした。

サロンのオープンから1年。梁田さんが考えるのは、共通の価値や同じ目的の人とのつながりを創り、共に次なる活動へと発展させていくこと。鍼灸師を目指す学生や同業者を対象に毎月サロンで開いている交流会「ヤナケンベース」は、その想いを形にした一つです。新型コロナウイルスの影響で制約の多い中、―「人とのつながりがあったからこそ、共に切磋琢磨し、前に進めている」と力強く語る梁田さん。スピーチの最後には、画面を通して眼精疲労に効果的なつぼ押しを参加者に伝授してくれました。


伴走し、編み直す。複雑化する時代に求められる新しい役割

プロジェクトエディター
橋田 知世さん(株式会社こいこい 代表取締役社長)

―「目の前の人の内側に潜む想いを引き出し、ポイントを整理して、形にするための『伴走支援』をすること」。自身の活動をそう表現する、プロジェクトエディターの橋田知世さん。老舗和菓子店の店舗リニューアルや新商品開発に伴走したこともあれば、ヘルスケア系企業のウェブディレクションやイベントプランニングを担うことも。様々な領域を横断し、依頼主の真の課題や想いを見つけ、“編み直す”ことに尽力する橋田さんは、―「その都度最適な役割で関わる、というやり方をしている」と言います。

そんな橋田さんのキャリアは、プロモーションプランナーからスタートしました。新卒で入った会社で、様々な事業・ブランド・商品のプロモーション企画に携わる中で、―「もっとプロジェクトの起点から関わり、それらを生み出すことが、今の時代や社会にとってどんな“価値”があるのかを考えたい」と、ある時独立を決意します。様々なことにチャレンジしたフリーランスの活動を経て、次に巡り合ったのは、法人向け多拠点型シェアオフィスのコミュニティマネージャーという仕事でした。

シェアオフィスの会員同士をマッチングする仕事は、橋田さんが温めてきた―「一つのプロジェクトの起点から関わりたい」という想いを、ひとつの形として実現できるものでした。多様な経験や幅広い知見をもつ人々がつながることで、新しい発想が生み出される。その瞬間を目の当たりにした数々の経験は、やがて、つないだ人たちのその先の展開にも関わる、現在のワークスタイルへの転機となったのです。

編集者やコピーライターの横顔を見せることもあるという橋田さん。―「“踊り手”が気持ちよく踊るための舞台をいかにつくるか、ということを考えて、その時々に一番求められるスキルを総結集して関わっている」と、熱い想いを軽やかに語ります。領域や職種を横断し、プロジェクトごとにコミットするワークスタイルは、少し先の未来も見えにくい時代の、大切な鍵を握っているのかもしれません。


様々なコミュニケーションがオンラインで行われる昨今、すっかりおなじみとなったzoomミーティングで今回のとしま会議は開かれました。次に「集まる」ことができる時を心待ちにしつつ、参加者同士やゲストスピーカーを交えての交流が活発に行われていました。

文:後藤 菜穂



https://www.facebook.com/toshimakaigi/
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